UX KANSAI 2017 折り返し地点通過。

概要

UX KANSAI #04 #05質的調査(記述と分析)に参加してきた。
なんと今回はUX KANSAIでの初の取り組みとなる1泊2日合宿形式!

9/2(Sat.)
質的調査(フィールドワーク)からKA法・KAカード記述、さらに価値マップの記述

9/3(Sun.)
質的調査(価値マップからの価値の分析とパターンランゲージの記述と発表・パターンランゲージの提案へのリフレームと提案素案の発表)


”浅野先生のトラップ”について(「大人のチェックリスト」について、思考を巡らせる)

さて、本題です。

9/3(日)つまり2日目のセミナー・ワークショップのオーラスの成果発表タイム。

ここでの課題は「各チームで作成したパターンランゲージを提案先の企業にフィットする形にして下さい」と言うもの。

ここで、今回の「パターンランゲージ」の復習ではないが


”浅野先生からのトラップ”


が受講生の目前に現れる。


”浅野先生からのトラップ”とは?

  • 受講者への”気付きをより強く印象付け”、”受講者の涵養のきっかけ”の提示
  • セミナーのその場だけでなく、帰宅後、各自の業務に戻ってからもずっとずっと涵養するよう(敢えて深い優しさから?)二度と味わいたくないような心理的な痛みを伴わせるお言葉

をこのようにパターンランゲージ化していた。^^;

つまり、学びの本質的ポイント!が飛んでくる。(セミナー終了後にその後新たな「浅野先生からのトラップ」に対してどこかのチームの女性が口々に「ドS」とパターンランゲージで対抗していたのが印象だった。)


9/3(日)の浅野先生からのトラップ

「みんな自分の中でチェックリストをちゃんと通せよ」

これである。。。会場がざわっとなる。汗

トラップが目の前に現れると、僕なんかはそのトラップに対して3様くらいの反応をしてしまう。

A.まんまとトラップにはまり焦りだす。

前述のとおり、浅野先生のトラップはあくまでも「ここで痛い目を見れば、以降の経験、成長の役に立つ痛み」なので、セミナーの時間内では回復できない傷を与えてくる。むしろ、セミナーの短い時間だけでなく、今後の各自の職場に戻られてから、もしくは、その業務従事者とのしての長いキャリアで回復、涵養させるための痛みだったりするので、すぐに自力で回復できるような痛みは無い。当然、残り時間も到底どうにもならないくらいに残って無いタイミングでトラップが発動される。

B.そのトラップは御見通しと言わんばかりに気にも触れずに作業を続ける。

調子に乗ってると見透かされて更なるトラップがやってくるパターンw

C.AかBかその時点でには認識できずに、「どっちだ?ハマったのか?ハマってないのか?」とドキドキしだす。

ちなみに今回のトラップに対する自身の反応は、「C」だった。


気づかない痛みで対処が遅れて致命傷になる

個人的にはCからAにハマるのが、単純にAにハマるより痛い。

むしろ、Cから「Aにハマった!」と気づいた時には手遅れだったりするから致命傷。

肉体に起こる本当の痛みに似てて「痛みに即気づけない大けがや大病」というのがあり、すぐに手当てが必要だから、逃避行動がとれるように、初期の痛みが非常に少ない体の仕組。

ドーパミンやアドレナリンの放出によって痛みを弱め、興奮して行動力を上げる。つまり危険な場所から離れて治療できる場所に移動するため。もしくは、その場で戦うため。

ただ、痛くないもんだから自分で判断付かず時間を浪費すると、当然治療できないほどの致命傷になってしまう。

スケール違うけど、、、職場でもある。

僕は年齢がこのUX KANSAIの中でも上の方で42歳なので「この歳になると間違いを指摘してくれたり、叱ってくれたり、恣意の無い意見下さる方がありがたい」ということが肌身に沁みてわかってきたわけで。

もちろん、叱られることは少ないに越したことないし、叱られることの心理的ストレスはたまったものではない。避けたい。笑

やっかいなのは、「あの人、年上だし指摘するの申し分けないなー、怖いなー」とか、、、「ヨネダさん1言ったら10返ってくるからメンドクサイよなー」とか

、、、「結局Web屋にビジネスの話してもな。。。」などと言ったようなことが日常的に起こるし、放っておくと増えていく。

で、いずれ「あれ?俺?大丈夫?」ってドキドキにも慣れ。。。自身の不足、未熟さに気付かず、周囲に取り残されると。。。まさに致命傷。。。

これ、「良かれと思って、無駄だと思われて、言ってもらえない。」つまり「リフレクションできない状況」が増えてくる。「叱ってくれる人の価値」の本質は「リフレクションが減るコトへの危惧」だと思っている。

だからCからAにハマるのが怖いのだ。

(さすがだなーと思う訳ですが、だいたいこの辺は浅野先生がさらなるトラップを仕掛けて来られる。そしてまんまとハマる(失敗だと気づく)自分。)

つまり、”浅野先生からのトラップ”だ。常に浅野先生は受講者のことを先回りして「リフレクション」の場を仕掛けてくる。


そもそも「チェックリスト」とは何か?

話を戻そう。

「みんな自分の中でチェックリストをちゃんと通せよ」

チェックリストといえば、、、今回は「合宿」という”旅要素”があったからではないが、「旅の持ち物チェック・リスト」などは誰もが一度は作ったことあるチェックリストだと思うが、、、。

明らかに「めったに旅行しない人」「旅行慣れした人」「さまざまな旅行を経験している人」とでは作成する項目(チェックポイント)の数が違ってくる。

「自分の中のチェックリスト」には各々絶対に差があると思っている。

では、何故「差が生まれるのか?」と言えば、ブートキャンプのお話の中であったスキル(”知識”・”技術”+”判断”)の差だと思う。

つまり、旅のスキルの高い人は


知識・・・

こういうモノが必要・役に立つ・旅を充実させると知っていて

技術・・・

パッキングの技術(効率的に運べる)、調達の技術(とっさの対応、現地調達など)を持ち

判断・・・

いつも使わないからリストから外すなど旅行経験から判断ができる(なんでも持って行けば良いというものではない)

結果より楽しく安全に快適に旅行を楽しむことが出来る。

で、より精度の高いチェックリストが生み出せるかどうかは、

ブートキャンプや9/3のセミナーでもお話がでた、デービッド・コルブの「経験学習モデル」の「省察」から「概念化」にいくところで、常に「外化」をしていかなくてはとなる。

この「スキルとは”知識”・”技術”+”判断”」をどう向上させようかとなると、、、体験・経験という実践は言わずもがな、

体験を経験(エピソード化)し、次回も続けたいコト(成功)と二度とやりたくないこと(失敗)を振り返り(省察)し、リストのように外化、概念化して、自身の現時点最良のチェックリストを作り出す。

9/3のセミナーででた「リフレクション」の話題と同じ。

付箋でも、ホワイトボードでも、壁でも、ブログでも、とにかく自分の経験したこと思ったこと、発話したことを「外化」する、リフレクションの状態に置くことで、初めて、自身の問題が露わになり、自身が学ぶべきことが明瞭に見えて来る。そこからが本当の学びのスタートだと。。。(胃が痛くなる><)

そうして見えて来た自身が学ぶべきことが「1ヵ月後のセミナーまでにスキル(知識・技術+判断力)を養うためのチェックポイント」になり、

そんなチェックポイントとして外化された自身の課題を1つでも多く潰していくことに、次回のセミナーまでの期間、次回のセミナー当日を利用できればと思っている。

チェックポイントとして外化された自身の課題を1つでも多く潰すコトを身に付けれていれば、それがチェックリストのチェックポイントの1つになると思っている。


チェックポイントこそが判断のひとつひとつ。
判断を態度として身に着けるために

旅の持ち物チェックリストを例に出したように、「1ヵ月後のセミナーまでにスキル(知識・技術+判断力)を養うためのチェックリスト」で「UXのスキル(知識・技術+判断力)」を自分用にパッキングできれば、セミナーの場を離れ、自身の本来の旅(業務)をきっと有意義にできると思っていたりする。

「UXのスキル(知識・技術+判断力)」を身に着ける時に使った「1ヵ月後のセミナーまでにスキル(知識・技術+判断力)を養うためのチェックリスト」は「やがて自身がクライアントへの提案業務でのチェックリスト」や、「UX調査を行う際のチェックリスト」になり、、、「旅行前の持ち物チェックリスト」や「買い物前のチェックリスト」のように、当たり前のごとく、自身のものとして、涵養していけば。。。。きっと、こうしたチェックリストのチェックポイントのひとつひとつが、自身の「判断力」となると思って参加している。

ちなみに今回、、、過去のトラウマ経験から自身のチェックリストにあったチェックポイントの一つはこちら。


「御社(僕側)のそのご提案で弊社(提案依頼主)が提示している中長期的な社会的課題解決の一助になると本気でお考えですか?弊社がこれから、弊社たちの力で解決しようとしている社会的課題はご理解いただけてますでしょうか?」と言われて閉口してしまわないだろうか?


自身のアウトプットを誰かに出す前は、まず、軸を自分側でなく、相手側におけばよい。相手が「いらない」と言ったらそれまでだ。

好きな人に何かプレゼントをする時に、自分の主観だけで考える人はいないだろう。

そんなこんなで提案依頼主側の言葉と最近では浅野先生の言葉が耳にこだまするww

もっと提案依頼主のことを知り、その周辺課題のことを知りつつ、セミナーで学んでいることを上手く合わせていきたい。

そういえば、浅野先生のブログエントリーや、グループのコメント欄(グループメンバー以外非公開ごめんなさい。><)でチェックポイントは仰って下さっていたり。。。ありがたや。。。


学びと実践の場としてのUX KANSAI 2017

無自覚でも外的要因で「経験と体験」は養うことができるが、ここに「省察と概念化」を含めることで、より密度をあげ、気付きの向上と判断力の向上が見込めることを、このセミナーから学ばせて貰っている。自身のこうした判断力を試したり棚卸ししたりして、足りないコトを学ぶために、自身がUX KANSAI 、浅野先生に教えを乞うている「UX KANSAIに参加する価値」だと感じている。

4/9のユーザー体験概論の中で印象的だった先生からの「これからクライアントに提案する時に右肩上がりのグラフなんて貼るなよ」といった言葉。ポジティブ/ネガティブいろいろあるが、明らかに、想像できないそう遠くない未来が凄いスピードでやってくることは誰も肌身で感じているはずだ。そんな時代だからこそ、私たちが学校で学んできた「系統学習」のような、「未知なるものを系統立てて、体型立てる時間」を待ってられない。未知なるものに対する学習は、やはり「経験学習」が指し示すように、まずは試行・実践・体験してみて、その経験から良い事・悪い事を洗い出し、そこから省察を経て、概念化し、そこで得た概念を持って、また新たなステージで試行を繰り返す。そうしたスパイラル式な学習のほうがしっくりくると思う。そんな学びを、既に2回目終了後に、スカウトさせていただいたCチームの皆と協働・切磋琢磨しながら後半戦も挑んでいきたい。



浅野先生語録

30回を通して、様々な手法を体験してみたが、キモはUXデザインを身体化する態度である。
常に「本当にそれで良いのか?」「それはいったいどうなっているのだろう?」というクリティカルな思考・好奇心を涵養することに尽きると思う。

http://asanoken.jugem.jp/?eid=3889
始めこの文章を読んだ時に「涵養」がまず読めなかった。w

で、辞書を引いてみると

涵養(かんよう):

  • 地表の水(降水や河川水)が地下に浸透し、地下水となることを指す。 河川や湖沼といった表流水に水が加わることは「涵養」とは呼ばない。
  • 自然にしみこむように、養成すること。無理のないようだんだんに養い作ること。

「涵養」凄い言葉。

色の違う水を混ぜれば、始めからその色だったかのように元の色に戻せない。

既存の知識や技能と、新しい知識や技能とが、十分に混ざりあって、始めからその状態であったかのような状態にまで持っていくための、分け隔てできなくなるほどの成長の仕方、学び方の場所。


贅沢な大人の学び

改めてブートキャンプで配布された浅野先生のキーノート「UX/サービスデザイナーのための教育」を拝見すると、

学びとは

3)判断・態度(多様な学びと・失敗の繰り返し)。深く見・繰り返し聴く・議論する・構造化する

とあり、「即効性のある手法では無く、漢方薬のように体質から変える処方箋が必要。」とコメントを付け加えて下さっている。

西洋医学のような対処療法、病変を外科的に侵襲する、、、ではなく、

東洋医学・予防医学のように、漢方の成分が徐々に沁みこませるように体質を変えて行き、療養後はまるでもともとの体質だった(本人が忘れてしまう)かのように治癒することに似ているな。と。

(自身もアレルギー+アトピーで一時期ひどく荒れたことがあり、東洋医学・漢方のお世話になってるので「漢方薬のように~」というのがとてもしっくりくる。

そして常に養われた判断力を持ちつつ、

1.常に好奇心と問いを持って生きる(なぜだろう)

2.モノではなくコト(ヒト)を見る(サービスとは何か)

3.常にゴールを意識する(本当にそれなのか)

4.人と違う方向から見る(予定調和を壊せ)

のチェックリストは常に自身の考動(Think & Action)の際のチェックポイントにして態度となるよう発達していきたい。

(これは確かに1年だけでなく、、、場で繰り返し受けないと、なかなか身につかなそうだ。。。時間も掛かりそうだが軍資金がwさすが”贅沢な大人の学び”)

いよいよ。セミナーも折り返し地点を通過。

時間管理ちゃんとして、残り4回の経験学習を深めていきたい。

みなさま引き続きよろしくお願い致します。


初の”合宿”について参加者目線で。

1泊はUX KANSAIのスタッフの方が手配してくださった町家「はる家Aqua」さんへ宿泊。

UXの個人勉強というより、協働するチームの皆さんと普段できない話をしたり、スタッフの皆さん、そして浅野先生との時間を深めたりと、、、



広い意味で、後半のセミナーへのチームビルディングを行える時間でした。

受講者側に明確な目的があれば、とても貴重な体験を育める時間となりました。

今後このような機会があれば、なかなかご家族をお持ちの方や軍資金(!)の関係で参加できなかった方もいらしたと思いますが、、、(自身も完全に家内の協力と理解あってのこと。)また合宿に参加してみたいし、皆さまにもおすすめいたします♪。

合宿という時間と場所を準備・提供して下さった。スタッフの皆さま本当にありがとうございました!(宿泊先の手配・ブッキング、人数調整、荷物の運搬などなど、、、本当にお疲れ様でした。m(_ _)m)

ちなみにBEER PUB TAKUMIYAの白石さんがとっても魅力的だった。。。

クラフトビールお好きな方、京都にお住まい、お立ち寄りの方は是非に。

次回のセミナーでも浅野先生を始めスタッフの皆さまそしてメンバーの皆さま、引き続きどうぞよろしくお願い致します。


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